2022-02-03
私が思う訪問看護事業参入の魅力
訪問看護事業への関心をお持ちの皆様、本ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。本号では訪問看護事業参入への魅力について、私の経験よりお伝えしたいと思います。
巷では訪問看護ビジネスは民間が参入できる医療ビジネスとしての注目度が上がっています。また売掛先が健康保険や介護保険であるため、公的機関を相手とするため安定した回収リスクが無い事と、患者が安定すればストックビジネスになる面も魅力の一つとして注目されています。
介護ビジネスは平成18年頃より一気に民間参入が増え、大資本では高齢者住宅や有料老人ホームビジネスへなどの入所系介護サービスに投資が進み、小資本を中心にはデイサービスなどの在宅介護サービスに投資が広がり、今日まで一気に社会インフラとして整ってまいりました。その結果デイサービスにおいては都市部を中心に総量規制が始まるなど、市場としては飽和状態になっているところも多く、各施設特徴を出し合ってレッドオーシャンさながらの競争が繰り広げられています。
そのような介護ビジネス市場において、今日注目されているのが訪問看護です。近年増加傾向にあり、成長も著しいのですが、その中心はリハビリ職を中心としたリハビリ特化タイプの訪問看護ステーションで、実は本来求められている在宅療養支援の要である看護師によるケアサービスの伸びがありません。我が国が抱える40万人もの看取り難民時代を迎えるにあたり、しっかり24時間365日体制でお看取りができる実力がある訪問看護ステーションが求められているのでが、これがほとんど増えていないというのが現状です。ここに訪問看護事業参入のチャンスがあります。
私たち楓の風の訪問看護ステーションは、「最期まで家で生きる社会の実現」を理念に掲げ、病気や障害を持った方でも家で生き抜く支援をしたいと願い、訪問看護ビジネスに参入しました。それまではデイサービス1種のみ事業を行っていたのですが、重度化して入院すると帰らぬ人となるケースが多く、お見舞いに行けば口をそろえて「早く家に帰りたい」と訴える方ばかりで、皆さんの思いをなんとかかなえてあげたいと考えました。家で療養するためには訪問看護は欠かせなく、ならば私たちも取り組んでみようと考え、訪問看護ステーションを立ち上げたのです。
いわば、訪問看護は病気や障害があっても自分らしく、自分の居場所で生き抜く人生を支える仕事であり、数多くの介護ビジネスの中でも人生最期のシーンをささえる介護ビジネスです。また看取り難民問題への貢献というのは大変国益にも資する、大変有意義なビジネスでもあり、訪問看護事業への参入は企業の社会貢献度を向上させ、企業価値をより高いものへと押し上げてくれると考えます。もちろん利益率も高いのもビジネスとしての魅力です。
私たちの訪問看護事業創業当時、私は訪問看護の魅力を自らも体験しようと、約2年間看護師たちのかばん持ちとして同行、数多くの人生最期の現場に立ち会わせていただきました。死は悲しいものだと思っていた私のこれまでの死生観でしたが、大切な方を亡くした悲しみだけでなく、「最期の生き方を支え切れた」「本人の望む通り家で生き抜くことができた」「家族みんなでがんばったね」など、達成感が溢れかえる現場ばかりに驚かされました。死亡診断後に死後の処置を行いますが、その時は家族総出で泣きながら、笑いながら、たたえ合いながら、本人が一番のお気に入りの服を着せていきます。私たち援助者側も、最期まで自分の居場所で生き抜くことをお支えできたことで、プロとしての自己効力感に結び付きます。
そのような高齢社会、多死社会、看取り難民時代における重要な社会インフラを事業として行えるという事は企業にとっても誇りとなり得るでしょう。訪問看護事業への参入を心よりお勧め申し上げます。お手伝い申し上げますので、是非とも楓の風までご連絡ください。